メタプラネット株主総会2024年参加レポート｜ビットコイン時代の最前線

2025年3月24日――

ビットコイン保有企業、メタプラネットの株主総会が東京・六本木のホテル・グランド ハイアット東京3F. Grand Ballroomで開催されました。

株主総会といえば、淡々と議事が進行する地味なイベントを想像していたが、この日は違いました。

簡単にレポートと内容をまとめます。メタプラネットに興味がある方は、ご覧ください。

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待ち構える長蛇の列

まさか、株主総会で並ぶことになるとは…。開始は10時。

余裕を持って15分前に到着したものの、すでに長蛇の列。

10時になっても俺は入場できない。

「始まってるっぽいのに、俺はまだ行列に並んでいる――。」

まるで野球観戦のチケットもぎり前で足止めされているようなモヤモヤ感。

いや、むしろフェス会場の入場待ちのような高揚感と焦燥が入り混じる。

ふと周りを見渡すと、同じ思いの株主たちが大勢並んでいる。しかも、みんな目が真剣だ。

この列を見て確信した。「お土産がなくなるんじゃないか…」

いや、違う。メタプラネットは個人投資家の心をしっかり掴んでいる。

メタプラ側もここまでの人数は想定外だったのではないか。

くぅ！関西から始発で来たのにこの有様か…。次回は前泊＆1時間前到着を誓う。

その後、ふいに声をかけられる。

「トッシーさんですか？」…え？俺！？

この場で声をかけられるとは想定外だが、こういう投資家同士の交流はやはり嬉しい。

やはり現地に足を運ぶ価値はある。

※総会ハイライト
お土産
・トートバッグ
・帽子（先着の実）
・ビットコインマガジンジャパン
・抽選でダルマ当選

特別イベント
・ファンコンテンツ作品紹介
・スペシャルトーク（ディラン氏とデイビット氏）
・IS:SUEによるスペシャルライブ

ここからは注目トピックを紹介する。

メタプラネットの2024年ハイライトと今後の事業

続いては2024年のハイライトが発表された。

2024年はメタプラネットにとって飛躍の年となった。

株主数は2024年末時点で、5万人を突破。わずか1年で日本国内のビットコイン関連企業としては異例の成長を遂げた。

ビットコインの取得戦略を開始してまだ1年で、すでに資金調達の規模は400億円規模を達成。

今後の目標は2026年末までに21,000BTCの保有を達成すること。

これは全体の約0.01%に相当する希少性であり、機関投資家からの注目度も高まっている。

総会ではビットコインマガジンジャパン創刊号が発刊され、参加者全員に配布された。

実業の方も進んでいる。

また、2025年冬には「ザ・ビットコイン・ホテル」の開業が予定されている。

株主はアートギャラリーやヒストリーミュージアムを無料で利用できる特典付きだそうだ。

マイケル・セイラーからの動画メッセージ

総会の序盤では、まずマイクロストラテジー社のマイケル・セイラー氏がスクリーンに登場。

マイケル・セイラー(MSTR)のビットコイン戦略：100年保有すべき理由とは？

動画メッセージで語ったのは、ビットコインの未来などだ。

特に、以下が気になった。

「ビットコインを健全なお金」と表現。

「ビットコイン担保型証券を市場に届けるという使命」

「この旅を共に続けていくことを楽しみにしております」

この「旅」という言葉が妙に胸に響く。

セイラーはビットコイン革命を資産運用ではなく『旅』として捉えているのだ。

それは単なる投資ではなく、金融そのものを変革する挑戦。

続いて、スクリーンにはエリック・トランプからのビデオメッセージも映し出される。

彼もまた「旅」という言葉でビットコイン革命を語った。「旅」――。

ビットコインの未来と法定通貨のインフレ

📍セイラー氏の発言：ビットコイン担保型証券

マイケル・セイラー氏からの株主への動画メッセージでは

👉ここで重要なのは、この株式・証券が現物ETFとは異なる点だ。

ビットコイン担保型証券は、間接的な投資商品という意味だろう。

これにより、株主は株を持ち続けるだけで、間接的にビットコインの保有量を増やせる仕組みというニュアンスが含まれている。

これが「BTCイールド」という概念ともつながっている。

BTCイールドは１株あたりのビットコイン枚数量の推移だ。

BTCイールドがプラスならば、株主は同じ株数のままビットコイン保有量が増加するということになる。

📍法定通貨インフレへのアンチテーゼ

サイモン社長は法定通貨の行く末をこう語った。

「各国における法定通貨のインフレはこれからも進むだろう。

だからこそ私たちは可能な限りビットコインを迅速に集める。」

これが彼らのビットコイン・スタンダード戦略だ。

法定通貨の乱発に対抗し、ビットコイン基軸で経済を築くという覚悟を示した。

👉重要なのは、「法定通貨建ての含み損益にはこだわらない」という姿勢だ。

これはもはや短期的な株価ではなく、デジタル資本主義への移行を見据えた長期戦略といえるだろう。

📍キーワード：デジタルフォートノックス

Bitcoin Magazineのデイビットさんとメタプラネットのディランさんの対談では、この「デジタルフォートノックス」というキーワードが語られた。

彼らはこう主張する。

「ビットコインは土地」

「今、米国ではデジタルのフロンティアを開拓する開拓者」のような状態になっている。

つまり、もはやビットコインは「通貨」ではなく「資源」として扱われつつある。

ビットコインは「デジタルフォートノックス」と称され、現代版のゴールドラッシュが始まっているのだ。

ビットコインは2100万枚が上限。そのうちすでに94％が採掘済みで、残りはわずか6％。

つまり、これからのビットコイン争奪戦はますます激化していく。

参考となる資料  ©株主総会3/24ﾒﾀﾌﾟﾗﾈｯﾄ にて掲示されておりました

投資の美学 過去動画：ビットコインvs金地金！投資家が知るべき共通点と違いを解説

質疑応答――量子コンピューターとハッキング対策は？

質疑応答では、株主から鋭い質問が飛んだ。

「量子コンピューターによるビットコイン破壊のリスクは？」

これに対し、サイモン社長は冷静に回答。

「短い時間では回答しきれず申し訳ございません。

量子コンピューターが脅威となる前に、ウォレットをアップグレードする機会があると考えています。現時点ではまだ懸念する必要は少ないと感じています。」

また、ハッキング対策についても言及。

「20段階以上のセキュリティプロセスを経て、最も信頼できるカストディ会社に預けています」

「自社ウォレットではなく、カストディを利用することで課税を回避しています」

この管理体制は、多くの株主を安心させただろう。

メタプラネットはビットコインの未来を創る

サイモン社長は力強く宣言した。

「我々はビットコイン保有で日本をリードする企業を目指します。」

これまでの歴史と失敗――

ホテル事業の停滞、メタバース事業の苦戦を経て、

ビットコインという金融革命に携わる事業に賭ける覚悟が伝わってきた。

「ローマは1日にして成らず」

この言葉通り、彼らは着実に一歩ずつ前進している。

今回の株主総会は、ビットコインを軸にした金融革命の熱気を肌で感じる場だった。

メタプラネットは単なるビットコイン保有企業ではなく、ビットコインの啓蒙を最前線で進めている。

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