何度も聞いたことはあるけど、完全には理解できていない!と思われている方が多い投資用語 「ロング・ショート」を解説します!
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用語解説 ロング・ショート
簡潔に表せば「買い=ロング売り=ショート」です。
「買い=ロング=上昇はゆっくりなので、株を買ってから長期間保有して気長に待とう。
売り=ショート=下落は速いので、株を売ったら下落した時には短時間でポジションを解消しよう。
<株式売買を例にしたロング・ショートの実例>
FX、仮想通貨、株式、貴金属、あらゆるレバレッジ金融商品の取引でロング・ショートという用語は使われるのですが、もっともわかりやすい株式売買を例にとって表現してみます。
「〇〇株式を100円で買う=〇〇株式を100円でロングする」
ロングは、買うこともしくは買いポジションを保有することです。
株を買う人は、その株が今後上がると期待して購入します。
そして、株式の市場価格が上がると利益を獲得できます。
ですがショートに関しては、少しイメージが難しいです。
「〇〇株式を100円で売る=〇〇株式を100円でショートする」
株式を持っていない段階で、まず「売り」から入るのがショートです。
ショートは、売ることもしくは売りポジションを保有することであり、「空売り」ともよばれます。
株を売る人は、その株が今後下がると期待して購入します。
そして、株式の市場価格が下がると利益を獲得できます。
ではどのように保有していない株を売っているかというと、
株を借りることで対応しています。
1 証券会社などからまず株を借りる
2 その株を市場で売る(100円で売る)
3 株価が下落したあとで株を買い戻す(80円で買い戻す)
4 買い戻した株を証券会社へ返す
この仕組みを利用すれば、市場価格が下がる場面でも利益を獲得できます。
(100円 – 80円=20円の利益)
これが、ショート(空売り)の基本的な仕組みです。
<ロング・ショートの名前の由来>
ロングとショートの仕組みが理解できたとしても、
呼び名の理由がわからないと覚えずらいと思います。
呼び名の由来は、株式を保有する(ポジションをもつ)時間の長さをあらわしているというのが一説です。
一般的に、
価格が上昇していく場合は、押し目をつくりながらゆっくり上昇しますが、
価格が下落していくときは、上昇の倍以上の速さで下落すると言われているからです。
相場の格言に「天井三日 底百日」というものがありますが、
その言葉も、価格上昇はゆっくり、価格下落は急に、ということを表しています。
ロング=上昇はゆっくりなので、株を買ってから長期間保有して気長に待とう。
ショート=下落は速いので、株を売ったら下落した時には短時間でポジションを解消しよう。
という風に考えれば、覚えやすいと思います。
<ショートの利点>
一般的な株式取引のイメージはこちらです。
「〇〇株式を100円で買う=〇〇株式を100円でロングする」
そのため、ショートと言われてもピンとこないのが実際です。
「〇〇株式を100円で売る=〇〇株式を100円でショートする」
ですので、なぜショートをする人がいるのかから考えてみましょう。
ショートを使って売りから入るということは、
株価が下落する局面でも利益を得ることができます。
これが、ショートの良い点です。
一般的には、株価が上がる=儲けが出ると認識されていますが、
ショートを使えば、下落局面でも利益が出せます。
リーマンショック、コロナショック等、定期的に起こる株価暴落の際にも利益を上げるために、
ショートという方法があるのです。
永遠に上がり続ける株式はなく、
ゆっくり上昇した株も、どこかで必ず価格が下落します。
上昇局面で、買い(ロング)し、
下落局面で、売り(ショート)すれば、
あらゆる場面で利益が出せるわけです。
<ショートの注意点>
最後に、ショートの注意点をお伝えします。
それは、リスクが無限大、ということです。
「〇〇株式を100円で買う」ロングの場合は、
株価が0になれば、合計100円の損失になりますが、そこで損失は確定します。
「〇〇株式を100円で売る」ショートの場合は、
株価が1,000円、10,000円と上がり続けた場合、損失に天井がありません。
損失が無限に増えていくリスクがあるのです。
そのために、各種レバレッジ金融取引では「証拠金維持率」が設定されており、
「強制決済(ロスカット)」が実行され、損失が強制的に確定するようになっています。
私も何度かビットコインやドル円でショートポジションをとりましたが、
怖くて1週間以上ポジションを持ったことがありません。
なお、ビットコインのロングポジションの場合は、かれこれ3年以上持っています。
このように保有期間に応じて、ロング、ショートの用語を覚えていただければいいかと。
「買い=ロング=上昇はゆっくりなので、株を買ってから長期間保有して気長に待とう。
売り=ショート=下落は速いので、株を売ったら下落した時には短時間でポジションを解消しよう。
【余談】
ショートに関連した用語として、ショートスクイズがあります。今年の夏にも米国のゲームストップ株式でショートスクイズが起こり話題になりました。
これは、市場参加者が価格下落を期待して、売り持ち(ショートポジション)に傾いている時におこります。
そのようなときに、大量の買いを仕掛けて相場を高めに誘導することをいいます。
「ショート筋が出している損切り注文の価格レベルを推測し、それを約定させるために買い上げ…」とかなりややこしいのですが、この辺の仕組みがわかってくると、株式や仮想通貨の取引がとても楽しくなります!!!
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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