本日は、2024年9月9日、10日にメタプラネット社が発表した2つの最新IRを取り上げます。
ビットコインの追加購入と、経営陣の新株予約権の行使。
これらはどちらも企業の財務戦略に関わる重要な動きですので、さっそく詳細を見てみましょう。
なお、こちらのIRは、8月に発表された、最大100億円の資金調達となる新株予約権の発行に関連した内容です。
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✅メタプラネットコラム⌚読了には約3分ほどの時間を要します。
ビットコインの追加購入に関するお知らせ
まずはメタプラネットIR ビットコインの追加購入に関するお知らせ に関してです。
買い増し前
ビットコイン購入枚数: 38.464 ビットコイン
平均購入価格: 7,799,501 円/1 ビットコイン
購入総額: 3億円買い増し後
ビットコイン保有枚数: 398.832 ビットコイン
平均購入価格: 9,402,463 円/1 ビットコイン
購入総額: 37 億5千万円
注目すべきは、ビットコインを779万円という価格で買い増ししたことです。
©ドラゴンボール / 鳥山明 / 集英社
ビットコイン肯定派にとっては、平均購入価格を下げることができた好材料、
ビットコイン否定派にとっては、含み損を拡大させる悪材料でしょう。
しかし、このIR発表後も株価に大きな動きは見られませんでした。
「追加買いのIRくらいでは株価は反応しない」
これが、2024年9月時点の現実です。
これだけのビットコイン購入にもかかわらず、株価に影響が見られないのは、やや意外に感じるかもしれません。
しかし、私自身の考えですが短期的な株価は全く気にしていません。
「ビットコインの枚数を増やす」というサイモン・ゲロヴィッチ代表取締役社長の過去の発言を実行しているかどうかに注目しています。
この戦略に対して、リスクが高いと感じる方も多いかもしれません。
ただし長期的にはどうなるでしょうか?
ビットコインの資産価値を信じている方にとってはメタプラネットの方針に賛同するでしょう。
メタプラネット経営陣の第11回新株予約権行使表明とその意図
2024年9月9日に発表した第11回新株予約権行使に関するIRは、同社の今後の動向を示唆する重要な情報です。
新株予約権の詳細については、こちらの記事でさらに解説しています。
経営陣による新株予約権の行使とその意図は、企業の長期的な成長戦略や財務状況に対する株主の信頼を再確認するものといえるでしょう。
このニュースに対して、みなさんはどのように感じますか?
補足:経営陣の役割について
ここでIRにて、新株予約権を行使した役員の簡単な役割について説明します。
サイモン・ゲロヴィッチ 代表取締役社長 (CEO – Chief Executive Officer)
代表取締役社長は、企業のトップであり、全体的な経営方針を決定し、会社のビジョンや戦略を推進する責任者です。会社の業績に対する最終的な責任を負います。
メタプラネットでは、サイモン・ゲロヴィッチ氏がこの役割を担い、事業の舵取りを行っています。
阿部 好見 取締役 COO (Chief Operating Officer)
COO (最高執行責任者) は、会社の事業運営全般を管理する役職です。
CEOの戦略を具体的に実行に移す役割を持ち、日々のオペレーションや事業活動の監督を行います。業務の効率性を高めるための指揮をとる重要なポジションです。
王生 貴久 CFO (Chief Financial Officer)
CFO (最高財務責任者) は、企業の財務面全般を管理する責任者です。
資金調達、財務計画、投資戦略、リスク管理、経理業務など、会社の財務健康を維持・向上させる役割を担います。企業の資金運用を管理し、株主への説明責任も果たす要です。
これらの役職は、企業の成長と安定に向けてそれぞれ異なる分野を担当しながらも、密接に連携して働いています。
経営陣の行使の内容
今回のIRでは、メタプラネットのサイモン・ゲロヴィッチ代表取締役社長を含む、取締役COOやCFOといった主要メンバーが新株予約権を行使したことが報告されています。
<IR全文>
当社は、本日 2024 年9月9日、当社経営陣から第 11 回新株予約権を行使する旨の表明を受け取りましたのでお知らせいたします。株式の交付日は、一般投資家の皆様が株式を受け取られるのと同時期(9月 18 日以降に通知書が発送されてから行使手続きが完了したのち)となる予定です。
各行使者の交付株式の保有方針は、長期保有であることも口頭で確認しております。行使される新株予約権の個数に対応する行使金額については、その全額を本日までに受領したことも合わせてお知らせいたします。受領した資金はビットコインの購入に充当いたします。行使者及び行使の個数、金額は下記のとおりです。行使者及び役職: サイモン・ゲロヴィッチ 代表取締役社長 阿部 好見 取締役 COO 王生 貴久 CFO
総発行個数: 18,166,930 個
割当個数: 合計 540,000 個(2.97%)
行使個数: 合計 540,000 個(2.97%)
行使金額: 合計 2億 9,970 万円
このIRによって、経営陣の個人資産合計約3億円は、メタプラネット社の新株と交換されました。
メタプラネット社が受領した資金はビットコインの購入に充てられます。
これは、メタプラネットのビットコインへの強いコミットメントを再確認するものでしょう。
経営陣の狙い
経営陣が今回の新株予約権を行使した背景には、いくつかの狙いが考えられます。
株価の短期的な変動に一喜一憂せず、長期的な成長を見据えた行動をとっていることを株主に示す意図があるでしょう。
メタプラネット社が受領した資金をビットコインに充当することで、同社のビットコイン保有量をさらに増やすという戦略を強調しています。
ビットコイン価格が上昇すれば、企業としての資産価値も向上します。
今、個人資産で購入した自社株は、今後さらにその価値が上がると考えているのでしょう。
株主に新株行使を促すことで、資金調達を強化し、さらなるビットコイン購入を目指している可能性が高いでしょう。
一般株主みなさんの選択は?
今回の新株予約権行使について、株主としてどう行動するか迷うところでしょう。
新株予約権の行使価格は555円。
2024年9月10-12日時点の株価は、およそ1000-1200円です。
一般株主は、10月15日までに行使するかを決める必要があります。
株主のみなさんは、どうしますか!?
この記事を通して、メタプラネットの最新のIRについて考察しました。
ビットコインの追加購入や経営陣による新株予約権の行使という、企業の長期的な成長に向けた重要な動きを理解できたら幸いです。
今後も投資の美学では、WEBサイトとYouTubeを通してメタプラネットの最新情報をお届けします。ぜひ今後もお楽しみください。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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