投資に興味を持ったことはありますか?
特に、先物取引に挑戦したいと思ったことはありますか?
昨今、SNSやインフルエンサーの影響で、先物取引が一部で人気を集めています。
しかし、そのリスクをどれだけ理解していますか?
前回の記事では、先物取引の基本から、その裏側に隠された真実、リスクとメリットについて解説しました。
今回の記事はその続きとして、先物取引をお勧めしない、さらに奥の理由となぜインフルエンサーは先物取引を推奨するかについて記載していきます。
先物取引を全面的に否定しているわけではありませんが、先物取引は、限られたプロのみが使いこなせる手法です。
一般の方が手を出すには危険ですので、そのリスクを十分にご理解ください。
特にこれから先物投資を始めようとしている方には有益な情報源となれば幸いです。
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投資にはリスクが伴うため、最終判断はご自身の責任でお願いいたします。
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先物取引とは?リスクとメリットを理解する
前回の復習として、先物取引の基本概要をもう一度おさらいしましょう。
今回は、先物取引の仕組みと、それに伴うメリット・デメリットを解説します。
〇メリット:少ない資金で大きなリターンを狙える
先物取引は、手持ちの資金が少なくても大きな取引を可能にする点が大きな魅力です。
これは、レバレッジという仕組みを活用することで、自分の資金の数倍以上の金額を動かせるため、少ない投資でも大きなリターンを期待できるからです。
しかし、この魅力的な点には、当然リスクが伴います。
投資において、”リスク”と”リターン”は表裏一体であり、どちらか一方だけを考えることはできません。
〇メリット:売り注文からスタートできるため、下落相場でも利益が出せる
先物取引では、通常の取引とは異なり売り注文から取引を始めることが可能です。
これにより、相場が下落している局面でも利益を得ることができます。
ただし、上昇相場での押し目買いには注意が必要です。
×デメリット:ボラティリティが高い
先物取引の最大のデメリットの一つは、ボラティリティが非常に高いことです。
これは、価格の変動が激しく、思いもよらない損失を被る可能性があるということです。
レバレッジがこの損失をさらに拡大させる危険性があるため、特に注意が必要です。
×デメリット:レバレッジによる損失拡大
レバレッジの利用は大きなリターンを狙える反面、逆に動いたときには損失もその分大きくなるリスクが伴います。
×デメリット:追証(追加証拠金)とロスカットのリスク
先物取引において特に恐ろしいのが追証(追加証拠金)制度です。
前提として、先物取引を行う際には十分な証拠金(資金)が必要です。この証拠金を元手に先物の売買を行います。
しかし、将来の価格を予測して取引を行う先物取引では、場合によっては証拠金以上の損失が発生することもあります。そうした際に証拠金の追加が求められます。
追証とは、損失が大きくなり、証拠金が不足した際に、追加の証拠金を入金することを求められる仕組みのことです。
もしこの追証を支払えなければ、強制的にポジションが決済され、さらに大きな損失が発生する可能性があります。
これが先物取引の最大のリスクとも言えるでしょう。
×デメリット:取引期限を過ぎたら強制決済
先物取引には取引期限が設定されており、その期限を過ぎると強制的に決済されます。
相場の状況にかかわらず決済されるため、思わぬ損失を被る可能性があることを常に念頭に置く必要があります。
先物取引を辞めるべき理由:失敗事例から学ぶ教訓
先物取引は、一見大きなチャンスのように見えますが、その裏には数々のリスクが潜んでいます。
ここでは、先物取引を辞めた方がいい理由について、具体的な事例を交えてお話しします。
長期保有が難しい:追証による資金追加と強制決済の恐怖
追証の恐怖を実感したことがありますか?
前述のように、先物取引では、証拠金が不足すると追加で証拠金を入れなければなりません。
この追証が支払えなければ、すべてのポジションが強制的に決済されてしまうのです。
つまり、自分が計画していなかったタイミングで、自動的に全てが売られてしまうのです。
ロスカットされないために、さらに追加で資金を入れる、この恐怖があります。
このようなリスクは、現物取引には存在しません。
現物取引では、資金が尽きる心配がないため、ゆったりとした気持ちで相場を見守ることができます。
もし予想外の下落がおきた場合でも、数年、いや、10年以上放置することができるのです。
余剰資金で現物投資を行うならば、このように気持ちに比較的余裕を持つことができます。
しかし、先物取引では、相場の動きに振り回され、強い心理的プレッシャーにさらされます。
時間を味方にできない
先物取引は、基本的に短期的な結果を追求する取引手法です。
プロのトレーダーたちは、この短期間での利益を狙うために精緻な戦略とスピード感を持って取引を行います。一方で、初心者や素人投資家にとっては、長期的な視点での投資が有効です。
時間を味方にすることで、リスクを分散し、投資の安定性を高めることができます。
しかし、先物取引には期限が設定されており、この期限が投資戦略に大きな影響を及ぼします。
取引が期限内に決済されるため、長期的に保有することが難しく、短期的な価格変動に常に対応しなければならなくなります。
このため、先物取引では「ガチホ」(長期間の保有)ができず、時間を味方にすることが難しいのです。
初心者が成功するためには、時間を活用してじっくりと投資を行うことが求められますが、先物取引ではその余裕が持てません。
このような環境では、精神的なプレッシャーが高まり、投資の楽しみを失う可能性もあります。
精神的な負担と日常生活への影響
先物取引をしていると、常に相場のことが頭から離れなくなることがあります。
人生を相場に支配される感覚です。
みなさん、心当たりはありませんか?
これを私は相場病と名付けました。
相場の動きに一喜一憂してしまい、他のことに集中できなくなるのです。
これが、先物取引が日常生活に及ぼす大きな弊害です。
投資でFIREどころか、投資で人生が終わってしまいかねません。
このように、先物取引には多くのリスクが伴います。賢い投資家になるには、これらのリスクをしっかりと理解し、 冷静に判断することが重要です。
なぜインフルエンサーは先物取引を推奨するのか?その裏側に迫る
SNSでインフルエンサーが「先物取引で簡単に儲かる!」といった内容を見かけたことはありませんか?
先物トレードに誘導するためにインフルエンサーがよく言う言葉を列挙します
「現物では上昇相場でしか儲からない」
「先物でショートを使わないのはもったいない、大きな損失」
「資金効率を上げるためにショートは必要」
実践例
「こちらでショートポジションを持ちました」
「このタイミングで決済を行いました」
「下落局面でも利益を得ました」
「リスクヘッジのためにショートを活用しています」
「皆さんも先物取引でショート戦略を検討してみてください」
という言葉などです。
ここでは、その裏側に隠された真実について、少し踏み込んでみましょう。
アフィリエイトの罠:インフルエンサーが隠す真実
まず、インフルエンサーが先物取引を推奨する背景には、アフィリエイトというビジネスモデルが存在します。
アフィリエイトとは、紹介した商品やサービスが売れると、紹介者に報酬が支払われる仕組みのことです。
つまり、彼らが「これで大儲けできるよ!」と言っても、その目的は必ずしもみなさんの利益のためではなく、自分の利益のためかもしれません。
※仮想通貨インフルエンサーがよく紹介する海外取引所の利益は先物トレーダーの売買も大きいです。
先物トレーダーが増えてほしいと考えても不思議ではありません。
先物取引はリスクが高いため、失敗した際のダメージは大きいです。
それでもインフルエンサーが推奨するのは、彼らが得る報酬が大きいからなのです。
なお、当サイトもアフェリエイトを利用しておりますが、先物取引は推奨しておりません。
当サイトのアフェリエイト方針はこちらの記事で記載しております。
みなさん、インフルエンサーの言うことを鵜呑みにしていませんか?
一歩引いて、彼らの本当の意図を見抜くことが大切です。
先物取引のカッコよさ・稼げるに騙されるな!初心者が陥りやすい誤解
先物取引の魅力に”カッコよさ”があります。
現物取引で買い一辺倒では素人っぽいですよね。
私もかつて1カ月ほど、先物取引をしてみた期間がありました。
すると、なんだか自分が“プロ”っぽく感じる瞬間があるのです。
あれはたしかに…気持ちいい…
※その後、追証を払い損ねて強制ロスカットで大損しています。
インフルエンサーもそのカッコよさを強調して、取引の世界に誘い込もうとします。
しかし、みなさん、本当にそのカッコよさだけで決めていいのでしょうか?
初心者が陥りがちな誤解の一つは、先物取引が簡単に稼げると思い込むことです。
インフルエンサーが派手な生活を見せつけることで、その生活が手に入るように思えるかもしれませんが、それはあくまで一部の成功例に過ぎません。
多くの人が、その裏で大きな損失を出している現実を忘れてはいけません。
私は声を大にして言いたいんどえす。
カッコ悪くていいじゃないか。素人でもいいじゃないか。
生き残ることが一番です。
〇先物取引推進派の意見
もちろん、先物取引推進派の意見もあるでしょう。
その意見に対して私見を述べます。
「資金が少ないならば先物取引をするしかない」
確かに少ない資金で大きな取引をするには先物取引が有効です。
しかし、焦る必要はありません。投資で短期間に爆益を狙う必要はなく、時間を味方につけてじっくりと取り組むことが成功への鍵ではないでしょうか。
「損切ラインを設定すれば、先物取引も安全だ」
そういった意見もありますが、実際には損切りラインの設定は煩わしいものであり、さらにそれを行うことで相場に過度に熱中してしまう可能性があります。
現物取引のススメ:長期的な安定と精神的な安心感
ここまで、先物取引のリスクについてお話してきましたが、それでは代わりにどんな投資をすればいいのでしょうか?
投資の美学のサイトでは、手堅い現物取引の魅力について考えてみます。
現物取引の魅力は、投資にかける時間が短くなるということです。
当サイトでは、時間をかけずに投資を行い、投資時間収益率=税引後利益÷投資に費やした時間を上げようということを提唱しています。
現物でのガチホの魅力:短期的な波に左右されない投資方法
ガチホという言葉を聞いたことがありますか?
これは「ガチでホールド(保有)する」という意味で、長期的に資産を持ち続ける投資スタイルです。
株や仮想通貨を長期間保有して、ゆっくりと成長を見守ることに魅力を感じませんか?
ガチホの魅力は、短期的な市場の波に左右されないことです。
ビットコインを長期保有する記事にも詳細を記載しています。
先物取引のように、一日一日で結果を求めるのではなく、数年単位での成長を期待できるため、精神的な負担も少なく、安心感があります。
また、現物取引では、購入した資産を保有している限り、追加のコストが発生しないため、リスクも限定的です。
事例:消費生活センターに寄せられた先物取引についての相談
ここには、先物取引をやめたいと申し出たものの、業者から「やめさせてもらえない」といった相談事例が掲載されています。
たとえば、電話で「先物取引なら短期間で何倍も儲けることができる」と熱心に勧誘され、急かされて署名押印した方の話です。コーン相場の値上がりを理由に、「絶対損はさせない」と言われたものの、先物取引の仕組みについての十分な説明がないまま契約させられた結果、後で不安になり「取引をやめたい」と伝えましたが、業者から「もう注文したのでやめることはできない」と断られたという内容です。
このようなケースが示すのは、先物取引には大きなリスクが伴うということです。
この記事を通じて、先物取引のリスクや、インフルエンサーによる投資勧誘の裏側、そして現物取引の安定感についてご紹介しました。
皆さんが投資を行う際に、これらの情報が役立つことを願っています。
投資においては、冷静な判断と慎重な行動が、成功への鍵です。
これからもさらに深い知識を持って投資に取り組み、安心して資産を増やしていきましょう。
他の記事でも、より具体的な投資戦略や最新の市場情報をお伝えしていますので、ぜひご覧ください!
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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