書籍「7年以内に最低1億円の個人資産をつくる ㊙ 資産形成術 ダイレクト出版」
話題の資産形成本を読んで感じた魅力と違和感を率直にレビュー。再現性や実践性に注目して解説します。
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書籍の概要
「7年以内に最低1億円の個人資産をつくる ㊙ 資産形成術」は、タイトルの印象とは裏腹に、具体的な「資産形成の技術」を詳細に解説する本ではありません。
むしろ、本書の多くは著者が知る個人の成功事例を紹介する内容で構成されています。
読者が期待しがちな「金融ノウハウ」や「投資手法」などの直接的な解説は少なく、その代わりに提示されるのは「どのような考え方を持ち、どのように行動することで資産を築いたのか」というマインドセットの部分が中心です。
著者が特に強調しているのは、「まずは自分自身のビジネスを持つことが、資産形成の出発点である」という考えです。
成功事例に共通していたのは、いずれも高い収入を生むビジネスを持ち、不動産などへの投資を行い、長期的視点で資産を拡大していった点です。
さらに、
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テストマーケティング
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支払い方法の工夫(一括+分割)
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顧客リストの構築
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高額バックエンド商品の開発
など、マーケティングの基本的な視点が紹介されていますが、あくまで「実践済みの話」として語られるだけであり、手順書のような詳細なノウハウではありません。
どんな人に向いている?
この本は、既にある程度ビジネスマインドを持っている人、または起業・副業に興味がある個人事業主やこれから起業したいと考えている人にとって参考になる内容といえます。
特に、
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自分で何か事業を始めようと考えている
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副業から資産形成を狙いたい
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モチベーションを高めたい
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他人の成功事例からヒントを得たい
といった層には、それなりに刺激となる構成です。
逆に、すぐに再現できる資産形成の手法や、投資系のテクニックを求めている人にとっては、期待外れに感じる部分があるかもしれません。初心者向けというよりは、「今後どうやって資産を築くか方向性を探している段階」の人向きといえます。
読んで感じた「ここは共感できた」ポイント
内容の抽象度は高いものの、いくつか共感できる実践的な考え方もあります。
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ビジネスの立ち上げが資産形成の要
自分の得意分野を活かして、通信講座のようなスモールビジネスを始めるという発想は、リスクが比較的低く、現実的な方法です。 -
顧客との信頼構築が収益性を高める
単に商品を売るのではなく、「話を聞いてくれる」「応答率が高い」関係を築いた上で、バックエンド(高額商品)を売る、という考え方はマーケティングの基本でもあり納得感がありました。 -
人脈リストの戦略的構築
お金やスキルが足りないなら、それを補える人との連携が重要という主張も現実的です。孤立してやろうとせず、周囲のリソースを活用することの大切さを再認識させられました。
物足りなかった点・残念だった点は?
最も気になったのは、「マル秘」「資産形成術」というタイトルと、中身のギャップです。
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術ではなく成功談
本の多くは「術(メソッド)」というよりも、「成功した知人のケーススタディ」に近い印象です。読者がそれをどう取り入れるかは自分次第ですが、具体的なステップやフレームワークを期待していた読者には物足りなく感じられるでしょう。 -
再現性が不明確
登場する成功者のストーリーは魅力的ですが、「なぜうまくいったのか?」という分析や考察は少なく、再現性に乏しい内容です。あくまで参考程度に読むべきでしょう。 -
投資・数字の具体性に乏しい
不動産や高収入というキーワードは出てくるものの、金額やリターンのシミュレーション、資産推移の例などはあまりありません。数字の裏付けを求める読者にとっては弱く感じるかもしれません。
結局この本は読むべき?おすすめできるか?
この本は、「資産形成の具体的ノウハウを学びたい」という目的ではやや期待外れかもしれません。
しかし、「行動のモチベーションを得たい」「成功者の考え方を取り入れたい」という目的なら、読み物としては一定の価値があります。
特に、
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起業の初期段階にいて、自分の方向性を模索している
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他人の成功事例からヒントを得たい
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「資産を築く」という発想にまだ慣れていない
という読者にとっては、考え方を整理するうえで有益な1冊になるでしょう。
一方で、即効性のあるテクニックや投資法を求める方には向きません。タイトルにある「マル秘」や「資産形成術」という表現に過度な期待は禁物です。
<まとめ>
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実用書というより、自己啓発と成功談の中間にある一冊
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行動を始めるための“きっかけ本”として読むと◎
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内容の抽象度が高いため、深掘りは別の情報源で必要
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投資やビジネスの具体策を学びたい人には不向き
再現性や具体性に課題はあるものの、「資産を築く」という思考への一歩としては十分役立つ一冊。
読むかどうかを迷っている人は、本レビューを参考に判断してみてください。
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最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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