学生生活の終盤、誰もが一度は経験する就職活動。
未来への希望と不安が交錯する中、一つの映画がその常識を覆す。
「就活戦線異状あり」(2010年製作の映画)という作品が、資本主義社会の暗部を鋭く抉り、私たちに問いかけるのは「本当にこのままでいいのか?」という根源的な疑問です。
資本主義批判をテーマに掲げ、異端の就活生たちの奮闘を描くこの映画は、視聴者の心に深い痕跡を残すこと間違いないでしょう。現代社会の真実とは一体何なのでしょうか。
「資本主義と縁を切る」
そんな大きなテーマを掲げる就活生がいた。
アンチ資本主義サークル「プレカリアート研究会」は主張する。
「大企業はいつも下請けや労働者を踏みにじってる」と。
<この作品をお勧めしたい方>
・中小企業や労働者階級が虐げられ大企業がほくそ笑む世の中が気に食わない
・資本主義社会に疑問がある
・「メガネにスーツ姿の女性」が好みな方。(忽那汐里がかわいい)
ちなみにこの記事は、大企業や公務員など上流階級がほくそ笑み、弱き立場の者が虐げられる世の中が気に食わない筆者が執筆しています。
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✅コラム⌚読了には約5分ほどの時間を要します。
プロレタリアート研究会は大企業を罵倒する
「就活戦線異状あり」の主人公は大学でアンチ資本主義サークル「プレカリアート研究会」のリーダーを務める玲奈(忽那汐里)。
彼女は格差社会の下で苦しむ労働者を救いたいと熱き想いを抱く大学生だ。
「アンチ資本主義サークルってなんやねん」
これが私の当初の感想だ。ただし全貌が見えることによってなんとなくサークルを応援したい気持ちになった。
プレカリアートとは?
一瞬ハテナが浮かぶ方も多いだろう。
これは「不安定な」と「プロレタリアート」を組み合わせた語で、1990年代以後に急増した不安定な雇用・労働状況における非正規雇用者および失業者の総体だ。
バブル崩壊後の日本で生まれてしまった苦しい階級のことを指している。
主人公の玲奈は、このように主張する。
「プレカリアート(precariat)が苦しむ理由は暴利をむさぼる大企業にある。
労働者を食い物にする大企業が諸悪の根源だ。
この資本主義社会のシステムに問題がある」
玲奈たちの驚くべきところは、主張だけで終わらせずに、実際に行動を起こすことだ。
決起の時は、就職活動、だ。
アンチ資本主義サークル「プレカリアート研究会」は、“卒業のケジメ”として、ケンイチ(大東俊介)や岩城(佐野和真)らサークル仲間と共に大企業の役員面接でハデな資本主義批判をやってのけることにしたのだ。
ただし、この活動は瓦解する。
結論をいうと、彼女たちは失敗した。
そもそもサークルのメンバーの中で、
本気で大企業の役員面接でハデな資本主義批判を行ったものは主人公の玲奈だけだった。
その他のメンバーは批判をしなかったり、そもそも面接に参加していなかったりした。
このサークルの活動はうわべだけ、
それぞれの思惑、目的、行動がばらばらだったのだ。
大企業側は研究会を論破する
それでも玲奈だけは、大企業の役員面接で資本主義批判をするという大役?を果たす。
面接で、資本主義や大企業の仕事の仕組みを思いっきり罵倒した。
面接官役は宇梶剛士さんだ。
ただし、このニセの就職活動は思わぬ方向へ進む。
玲奈の元に、面接官から手紙が届いたのだ。
後日、玲奈と面接官は喫茶店で面談を行うことになる。
ここで、玲奈は自分が採用されるために面接に行ったわけではない、申し訳ないと謝罪した。
面接官の宇梶さんは、もちろん激怒する。
「我々の面接時間にも給料が出ている。君はその時間を無駄にした。とんだ迷惑行為でしかない」
玲奈は黙って反省し謝罪すると思いきや、むきになって大企業批判を始める。
対して宇梶さんは、論破王、ひろゆきさんもたじたじになるほどに正論で押し切った。
「大企業は利益をため込んで労働者に還元しない!」
「利益をすぐに分配していたら、会社は立ち行かないんだよ!」
「あんたたち大人がこんなろくでもない世の中にしたくせに。偉そうに説教なんてしないでよ!」
「世の中は変わらないよ。
そりゃあさ。酷い目にあってる人もいるかもしれないけどよ。けっこううまく回ってるんじゃないの?」
正論をぶつけられた玲奈はそれまでかっこいいこと言っていたにも関わらず取り乱し始めた。
「こんなくそったれな世の中作ったのはお前ら大人だぁー!」と叫び、テーブルをたたきつける。
ひすてりい~~!就活こわいよぉ。と私は思った。
大企業病とは自己研鑽より組織での保身を優先することか
宇梶さんのこの台詞は特に残った。
「世の中は変わらないよ。
そりゃあさ。酷い目にあってる人もいるかもしれないけどよ。けっこううまく回ってるんじゃないの?」
たしかにその通りだが、
どこか他人事で熱量のこもっていない無責任な発言に聞こえたのだ。
これは個人的な実体験からの意見だが、
「大企業で働いている人の中には中小企業や個人事業主を鼻で笑っている人が多い」ように思える。
どこの「大企業」で働いているのか。それが彼らのアイデンティティであり、
俺は〇〇で勤めているということで自尊心を保つ。
彼らの発言は自分たちの待遇がまるで劣悪かのようだ。
「俺らは給料が安い」20代で500万円以上もらっておきながら、どこか中小企業の労働者の感覚とはズレた天上人発言だ。
その自分たちの利益が数多の下請け企業や中小企業の労働者たちの頑張りがあるにもかかわらず。
ちなみにこれは私もそうだった。
新卒で国家公務員になったときの私だ。
※自己紹介記事はこちらです。
だが数年で転職を4度行い、中小企業やらベンチャー企業を渡り歩く中で、大企業信仰や組織にしがみつく気持ちが消えていった。
それと同時に、大企業・大組織特有の縄張り意識に違和感を持つようになった。
自己研鑽ややりがいよりも、自分の組織内での立場を優先する。
そこにあるのは、労働者としての矜持ではなく、大きな組織から振り落とされまいとする心だ。
私の大学時代の同僚たちもみな一様に「新卒で入った大企業からふるい落とされずに働き続けること」を目指している。
少なくとも、私はそんな彼らからはパッションも情熱も感じられない。
たしかに「就活戦線異状あり」に登場するアンチ資本主義サークル「プレカリアート研究会」は過激だ。
社会的に見れば悪だろう。
ただしプレカリアート研究会の中でも、リーダーの玲奈の言動には熱い魂があった。
自己保身の大人たちにはできない芸当だ。
善悪や正論ではない。
世界を変える熱さを持っていたのだ。
世界は簡単に変わらない。歯車になるか、ケチをつけ続けるか。
理想と現実の間で苦悩する若者の姿は、喜劇のようで悲劇でもある。
不況にあえぐ現代社会に出れば、大半の人はどこかで理想を諦める。
私は、俺はこんなもんだ。
そして現状維持、立場の維持が目的にすり替わるのではないか。
大企業の面接官を演じた宇梶さんの「世界は簡単に変わらないんだよ。だから歯車のひとつになるか、それともケチをつけ続けるか」というセリフは、そんな厭世観やあきらめを感じた。
だが玲奈には、自身の価値観で懸命に生き抜こうとする若者の姿があった。
実際に人は変わるし、玲奈が将来どうなるかはわからない。
ただし、大企業や資本主義の仕組みに疑問を持って行動を起こしたという経験はきっと生きてくるだろう。
そしてもちろん、私も玲奈側の価値観を持つ人間だ。
だからこの映画を記事にした。
私の大企業の友人たちは、ブログを書くこともYOUTUBEを投稿するなどはしない。
だって儲からないし、面倒だから。
それよりも無駄に目立って大企業内で立場が危うくなることを恐れる。
学校を卒業すれば立場も考えも変わる。
それでもいい。
それでも私は、投資の美学のサイトやYOUTUBEを通じて、発信を続ける。
誰かに刺されば、こんなにうれしいことはない。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!
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