お金は、私たちの生活に欠かせないものですよね。
しかし、その「お金」について、どれくらい知っていますか?
ただの紙切れがどうして価値を持つのか、そしてその価値が崩れ去るとき、何が起こるのか。
前回の記事に関連した内容として、そんな「お金」の仕組みや未来について一緒に考えていきます。
特に、国家が発行する通貨が崩壊する可能性や、それに代わる新しい通貨の台頭について興味がある方には、ぜひ最後まで読んでいただければと思います。
記事を読んだ後には、「お金」に対する見方がちょっと変わるかもしれません。
みなさんの興味を引き出し、新しい発見につながる一助になれば幸いです。
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国家通貨の崩壊とは?信用が支える紙幣の現実
みなさん、考えたことはありますか?
「もし、今使っているお金が突然紙切れになったら…」
ちょっとゾッとしますよね。
しかし、実際に国家通貨が崩壊することは、歴史上何度も起こっているんです。
国家通貨が崩壊するプロセスは非常に複雑ですが、根本的な原因は「信用の喪失」です。
紙幣そのものには価値がない。
それを支えているのは国民や市場が「この紙切れには価値がある」と信じる信用です。
例えば、2000年代のジンバブエのハイパーインフレ。
政府の経済政策の失敗で、通貨の価値が急激に下がり、ついには紙幣が文字通り紙屑になりました。
そんな状況になると、国民は国家に対する信用を失い、通貨も崩壊してしまうのです。
国の信用が失われると、どんなに立派な紙幣でも、意味を持たなくなります。
つまり、国家通貨は、その国の信用に依存しているのです。
歴史が証明する紙幣の進化:フビライ・ハンから仮想通貨まで
ここで、通貨の歴史にタイムトラベルしてみましょう。
お金はいつから、どうやって今の形になったのでしょうか?
みなさん、フビライ・ハンという名前を聞いたことがありますか?
彼は、13世紀に中国を支配していたモンゴル帝国の皇帝で、世界で初めて紙幣を導入した人物といわれています。(諸説あり)
「金や銀といった貴金属ではなくて、紙でよくない?」という発想から、紙幣という新しい形のお金が生まれたのです。
この時に世界は気付きました。
「お金って何でもいいんだ。信用さえあれば紙でもいいんだ。政府が保証してくれていれればいいんだ。通貨そのものには価値はない。システムとして成立させているかどうかだ」
このアイデアがヨーロッパに伝わり、通貨システムが大きく進化していきました。
何度も繰り返して強調しますが、その紙切れが信用されているかどうかが重要なのです。
価値を信じれば、何もかもが通貨になる
ここで少し面白いエピソードをご紹介しましょう。
サルバドール・ダリの話です。
スペインの有名な画家、サルバドール・ダリのユニークなエピソードには驚かされます。
例えば、ダリはある時、大盤振る舞いのレストランで食事をしました。
そして、小切手を店の者に渡して出ていったのですが、なんとその小切手には金額が書かれておらず、彼の落書きが書かれていたのです。
本来なら立派な詐欺です。
詐欺師です。
しかしレストランはダリにお金を請求しませんでした。
この落書きだけでお代金としたのです。
なぜでしょうか。
この一件は、「有名画家のダリの落書き」というところがミソとなります。
ダリの落書きとなると、現金に換えずに自分の手元に取っておきたいと思う人がいるかもしれませんし、誰かに売りつけて現金に換えたとしても、レストランの食事以上の金額になる可能性があります。
これはダリが事前にレストラン側に同意を撮っていた行為ではありません。
新たな手法の物々交換とも言えるでしょうし、ペテン師ともいえる行為かもしれません。
しかしレストラン側はダリの落書きに価値を見出した。
面白いところをついた発想のダリのアイディア勝ちといえます。
「お題は結構です。1ダリでいけるだろ?」
ダリの思考回路はこういうことだったのでしょう。
この行動は、ダリへの信用度が保証されているということを示したのです。
紙幣だけじゃない。
「価値を信じれば、何もかもが通貨になる」
これこそが、ダリが教えてくれた面白い真実です。
仮想通貨の誕生:国家が発行する紙幣は不要になるのか?
紙幣が誕生してから、長い年月が流れました。
さて、みなさん、紙幣を発行するのは国家だけでなくてもいいと思いますか?
信用とシステムさえあれば、紙幣がなくても貨幣として成立するのでしょうか?
やがて、国家が通貨を独占する時代は終わるかもしれません。
その変革をもたらしたのが、仮想通貨(日本の法律定義では暗号資産)の誕生です。
今、私たちは新たな通貨の時代、つまり仮想通貨のタイツに直面しています。
ブロックチェーンという改ざん不可能な技術が支えるこの新しい通貨は、国家発行の紙幣に匹敵する存在になりつつあります。
この革新的な技術が通貨の形を根本から変え、国家の通貨支配に挑戦しています。
仮想通貨はあくまでも国家が発行したものではなく、電子上のデジタル通貨です。
しかしそこに、価値があると信じる人々が存在することで、値段が付き、信用が生まれます。
では、ブロックチェーン技術はどのように変革をもたらすのでしょうか?
ブロックチェーンとは、分散型ネットワークを構成する複数のコンピューターが、暗号技術を使って取引情報などのデータを同期して記録する手法です。
この技術は、改ざん不可能なデータ管理を実現します。
この新しい技術により、紙はいらなくなり、文書管理の方法が変わります。
役所も不要になるかもしれません。
改ざんできないという特性は、投票や婚姻届、ハンコなどの必要性も変えるでしょう。
実際、デンマークでは、党内の投票をブロックチェーンを利用してオンラインで行っています。
さらに、エストニアではブロックチェーン技術を活用してオンライン移住が可能になっています。
イーサリアムでは、スマートコントラクトが自動執行機能として機能し、自動販売機のように取引が進行します。
フビライ・ハンが導入した紙幣と、現代の仮想通貨。
この二つの間にどんな共通点があるか、考えてみたことがありますか?
ブロックチェーン技術を活用した仮想通貨は、すでに多くの国や企業が導入しています。
仮想通貨の台頭によって、国家が発行する紙幣はどうなるのでしょうか?
この問いは、仮想通貨が登場してから一段と注目されています。
国が発行する紙幣に挑戦する存在
仮想通貨が普及するにつれて、国家が通貨を独占する時代は終わりを迎える可能性もあります。
航空、電気、通信。それらは全て、かつては国家の事業でした。
しかしそのいずれもが現在では民営化されています。
通貨がそのようになる可能性もあるのではないでしょうか。
例えば、フェイスブックが試みたリブラプロジェクト。
マークザッカーバーグは2020年にリブラプロジェクトを立ち上げましたが、国家の規制によって頓挫してしまいました。
しかしこれは、国家通貨の独占を打破しようとする動きの一端を象徴しています。
現状、暗号資産・仮想通貨は世界各国の政府から規制を受け続けています。
今後、このような動きが再び起こらないとも限りません。
「国の発行する紙幣が不要な世界」
それが現実になる日は、そう遠くないかもしれません。
世界統一通貨への道:既得権益を超える通貨の変革
最後に、世界統一通貨の可能性について考えてみましょう。
「これは夢物語だ」と思う方もいるかもしれませんが、歴史を振り返ると、通貨は常に変革を遂げてきました。
「世界統一。通貨分散的で分権的な通貨が世界を席巻する。」
このビジョンは、実現の兆しを見せ始めているかもしれません。
業界の変遷と技術の進化を考えてみましょう。
例えば、写真現像業者コダックの倒産や、銀行業界の暗い見通しは、変化の時代における一例です。
これから何が起こるのでしょうか?
既得権益の壁を、「通貨」が超える
もし、暗号資産が基軸通貨として使われる国が増えれば、米ドルに依存していた基軸通貨制度が変わるかもしれません。
この変化が進めば、世界中で通貨のあり方が一気に塗り替わるでしょう。
「かつては通貨も国が管理していたよね」と振り返る日が来るかもしれません。
そして、その日は既得権益を持つ者たちが一番恐れていることでしょう。
既に一部の国では、仮想通貨が基軸通貨として使われ始めています。
2022年にはエルサルバドルが仮想通貨・ビットコインを法定通貨として採用しました。
この動きが進めば、通貨の未来が大きく変わることは間違いありません。
この記事を通じて、国家通貨の仕組みやその崩壊のリスク、そして仮想通貨の未来について少しでも理解が深まったでしょうか?
「通貨」というテーマは難しそうに見えて、実は私たちの生活に密接に関わっています。
これを機に、他の関連する記事もぜひチェックしてみてくださいね!
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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