ビットコイン、仮想通貨（暗号資産）を襲った衝撃の事件。
2014年に破綻した日本の仮想通貨交換所マウントゴックスをご存じですか。
日本の東京都渋谷にあったこの仮想通貨取引所は、システムの欠陥によってハッカーにほぼすべての仮想通貨を略奪されました。
詳細は前回の記事で記載しました。
この事件はビットコイン史上最大のハッキング事件として広く知られています。
その当時、マウントゴックスで扱っていたビットコインの価値は約400億円ほどで、被害者のほぼ全員が資産を全部失いました。
記事執筆時の2025年2月にも仮想通貨取引所のBybitでハッキング事件が発生するなど、事件が絶えません。
今回の記事では、初期のハッキング事件、マウントゴックス事件から得られる教訓を紹介します。
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ビットコインとマウントゴックス事件の教訓：価格変動と供給量の影響
前回の記事で記載したように、事件から１０年経った２０２４年から、被害者たちは少しずつ失った資産を回収できています。
被害全てで９５万ビットコインあったうち、１５％に当たる１４万ビットコインが回収されました。
ここで驚くべきことがあります。
被害額の１５％が回収されただけですが、ビットコインの価格が盗難から１０年で約100倍に上昇したため、60億円が約1兆円に増えているのです。
被害のたった１５％しか回収できないのに、被害額全体の２５倍の金額が戻ったことになります。
このことは、仮想通貨の価値変動の大きさを如実に示しています。
浮動株が少ない株式としての暗号資産：ビットコインの特徴と価格動向
ビットコインの仕組みは、発行量が少ないことにあります。
プログラム上は、2100万枚と設計されています。
発行枚数に関しては半減期に関する下記の記事で記載しています。
それにもかかわらず、ビットコインを購入するために、新規で現金（法定通貨）を入金する人が多い一方で、ビットコインを売って現金に換える人が少ないため、価格が大きく上がりやすいのです。
2024年5-6月には、マウントゴックス債権者のおよそ14万枚のビットコインが売却されて、現金（法定通貨）に換わるニュースだけで価格が約25％も下がりました。
14万枚のビットコインは全体の枚数からは１％未満でしかありません。
ビットコインの総供給枚数は2100万枚ですが、秘密鍵をなくした人もいるため、実際に動かせるビットコインはさらに少ないです。
このことからは、売りも買いも流通量が非常に少ないことを示しています。
要するに、ビットコインは浮動株がほとんどない株式のようなものなのではないでしょうか？！
※用語解説
浮動株とは、実際に市場で取引が可能な株式の数を指し、株価の変動に大きな影響を与えます。浮動株は、安定した株主が保有している株式ではなく、株式市場で広く流通し、常に売買されている株式を指します。創業者や経営者が保有しており市場に流通しない株式は「特定株（固定株）」と呼ばれます。
このようなビットコインの特徴は、大きなリターンを期待する一方で、大きなリスクも伴います。
ビットコインの市場動向を注視し、リスク管理をしっかり行うことが重要ですね。
今後の展望
2024年に入り、マウントゴックスが債権者に一部弁済を実施したことが話題となりました。
このニュースは、需給の緩みを意識させ、ビットコインの価格に大きな影響を与えました。
しかし、ビットコインの価格変動は過去の事例からも分かるように、長期的な視点で見ると、依然として上昇傾向にあります。
（未来はわかりませんが、過去のチャートでは右肩上がりです）
今後の展望として、ビットコイン市場はさらに成長していくと有識者の多くは予想しています。
ここまで、ビットコインとマウントゴックス事件の教訓から、価格変動や供給量の影響について紹介しました。
ビットコインの市場は常に変動していますが、その特性を理解することで、冷静な投資判断ができるかもしれません！
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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