トークンアンロック:仮想通貨投資家が知っておくべき重要なイベントとは?

✅仮想通貨投資・中級者向け内容⌚読了には約5-10分ほどの時間を要します

 

前回の記事では、ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨(暗号資産)格付けを作成しました。

仮想通貨格付けガイド:アルトコインとビットコインのランキング

それを踏まえ、今回は個別のアルトコインに焦点を当て、投資対象としての適切性を考えていきます。

今回取り上げるのは投資家にとって、重要なイベントである”トークンアンロック”です。
これは、一定期間ロック(固定)されていた仮想通貨のトークンが市場で取引可能になることを意味します。

 

※簡単なイメージ表

古い銘柄 新しい銘柄
銘柄例 BTC、LTC等 SUI、SPT等
発行済み枚数 多い 80%~
BTCは96%以上
少ない
~50%以下
ロックアップ解除
新規発行
少ない 多い

 

この記事では、トークンアンロックの意味や影響、そして投資家が成功するための戦略について詳しく解説します。

アルトコインの世界では、情報があふれています。しかし、どのコインを選ぶかは重要です。

総発行枚数や供給量、ロックアップ解除の時期など様々な情報を学び、リスクを最小限に抑えながら投資を行いましょう!

この記事がみなさまの投資の参考になれば幸いです。

筆者の自己紹介☺
・2018年から暗号資産(仮想通貨)投資開始。2021年は暗号資産交換業者で勤務。
・本業は会社員、兼業で金融メディア運営。令和の虎 、探偵ナイトスクープ出演。
・国土交通省での勤務時代に公文書偽造問題に直面し、BTCに興味を持つ
・資格:宅地建物取引主任者(合格)、FP3級、簿記3級等
YOUTUBE”投資の美学”“ちゃんねるトッシー”運営。詳細はlit.link自己紹介記事。X(Twitter)

※記事では投資に関するサービスをPRします。レンディング(BitLending,Nexo) 取引所(GMOコイン)等

 

トークンアンロックとは

トークンアンロックとは、一定期間ロック(固定)されていた仮想通貨のトークンが市場で取引可能になることを指します。

アンロックの対義語はロックアップです。

ロックアップされたトークンは、その期間中は取引できず、プロジェクトの成長を支援するために保持されます。

トークンアンロック、つまり、ロックアップが解除されると、そのトークンは市場で自由に売買されるようになります。

 

アンロック・ロックアップ→アンロックの意義

ロックアップの主な目的は、仮想通貨の価値を維持または向上させることです。

ロックアップ期間中は、供給が制限されるため、過剰な売り圧力がかかりにくくなります。これにより、需要と供給のバランスが保たれ、価格の安定が図られます。

 

例えば、新しいプロジェクトが開始される際、トークンの一部をロックアップすることで、初期投資家が一斉に売却して価格が急落するのを防ぐことができます。

ロックアップ期間中には、投資家はそのプロジェクトに対して長期的な信頼を持ち、価格の上昇を期待することができます。また、プロジェクト側も資金を安定的に確保し、開発やマーケティングに集中できるという利点があります。

株式市場においても、IPO(新規株式公開)の際に一定期間、一部の株式がロックアップされることがあります。

このような仕組みは、投資家にとって長期的な信頼を築くことができ、価格の急落を防ぐ効果があります。

 

トークンアンロックが市場に与える影響

ロックアップ期間が終了し、トークンアンロックが行われると、ロックアップされていた大量のトークンが市場に流通します。

これにより、一時的に供給量が増え、市場には売り圧力がかかることがあります。その結果、トークンの価格が下がる可能性があります。

 

「価格が下がるだと…」 ©ドラゴンボール / 鳥山明 / 集英社

 

トークンアンロックによって供給量が増加すると、基本的な経済の原理により、供給過剰が発生しやすくなります。特に新しいプロジェクトの場合、ロックアップ解除後に市場に流れるトークンの量が増えるため、価格が大きく変動することがあります。

 

例えば、2023年に誕生した SUI のような新しいトークンは、初期の段階で多くのトークンが市場に供給されるため、価格が上がりにくい状況になります。

一方で、既存のプロジェクトでもアンロックによる供給増加は価格に影響を与えますが、プロジェクトが成長し、トークンの需要が高まれば、価格の下落を抑えることができます。

 

また、トークンアンロックの時期が近づくと、投資家はその影響を見越して事前に売却することがあり、これも価格下落の要因となります。

「アンロックが起こったら、下がるやろうな。先回りして売っとくか」という心理です。

 

ただし、逆に言えば、トークンアンロック後には価格が安定する可能性もあるため、その時期を見極めることが重要です。

(といっても難しいですが…😢そのため私はビットコインの長期保有を基本戦略としています)

ビットコインを購入し保有する理由と売却を考えないガチホ論~デジタルゴールド

 

 

トークンアンロックの確認方法と情報源

コインマーケットキャップでの確認方法

トークンの枚数・供給の状況を確認するための一つの方法として、コインマーケットキャップ(CoinMarketCap)を利用することが挙げられます。

コインマーケットキャップは、仮想通貨の市場データを提供する主要なウェブサイトです。ここでは、以下の手順でトークンの枚数情報を確認できます。

コインマーケットキャップのウェブサイトにアクセスします。

トップページで調べたい仮想通貨の名前を検索ボックスに入力します。

検索結果から該当する仮想通貨をクリックし、その詳細ページに移動します。

仮想通貨の詳細ページでは、サプライ(供給量)に関する情報が記載されており、現在の供給量や総発行枚数を確認できます。

 

TokenUnlocks Dashboardの使い方

トークンアンロックの日程や詳細なスケジュールを確認するためには、TokenUnlocks Dashboardを利用することも有効です。このツールでは、さまざまな仮想通貨のアンロックスケジュールを簡単に確認できます。

TokenUnlocks Dashboardのウェブサイトにアクセスします。

トップページで、確認したい仮想通貨の名前を検索ボックスに入力します。

該当する仮想通貨をクリックすると、そのトークンのアンロックスケジュールが表示されます。

各アンロックイベントの日付やアンロックされるトークンの量が詳細に表示されるため、投資判断の参考にできます。

 

主要なアルトコインなどのトークンアンロック状況

SUI・SOLなど新興銘柄の事例

スイ(SUI)は、2023年に生まれた新しいプロジェクトの一つであり、トークンのアンロックが進むにつれて供給量が急増しています。

これにより、短期的には価格の下落リスクが高まりますが、プロジェクト自体が成長し続け、ユーザー数が増加すれば、長期的には価格が安定する可能性があります。

ただしプロジェクトの成長に関して、定期的に公式サイトなどで情報をキャッチアップする必要があります。(少々面倒ですね💦)

ソラナ(SOL)は、2020年に生まれた超高速ブロックチェーンプラットフォームの一つで、初期に大規模なトークンアンロックが行われました。

これにより、一時的に供給量が増加し、価格に影響を与えましたが、その後、プロジェクトの成長とユーザーの増加により、価格は安定し、さらには上昇しました。

2022年にはFTXの破綻で暴落し一時は2,000円前後でしたが、2024年には2万円を超えています。

SEIやARB、APTOSなどの2023年前後に誕生した新興銘柄も同様に、初期段階でのトークンアンロックが行われ、市場に大量のトークンが供給されます。

これにより、価格は一時的に下落する可能性がありますが、プロジェクトの成長とともに価格が回復し、さらに上昇することも期待されます。

これらのトークンは、プロジェクトの進捗状況と市場の需要によって価格が大きく変動するため、注意深く観察することが重要ですね。

 

トークンアンロックを見越した投資戦略

トークンアンロックが予定されている場合、その前後のタイミングでの投資戦略を立てることが重要です。以下のポイントに注意して戦略を練ってみましょう!

 

・アンロック前の売却:アンロックによって供給量が増えるため、価格が下がることを見越して、アンロック前に売却することでリスクを回避します。

・アンロック後の買い増し:価格が下がったタイミングで、将来的なプロジェクトの成長を見込んで買い増しを行います。

 

 

DEFIを利用した投資アプローチ

トークンアンロック後も利益を上げるためには、分散型金融(DEFI)を活用する方法もあります。DEFIプラットフォームを利用することで、ロックアップ解除後のトークンを効率的に運用し、利益を得ることができます。

・流動性提供:DEFIプラットフォームで流動性を提供し、報酬を得ることができます。これにより、トークンの価値が下がったとしても、一定の収益を確保できます。

・ステーキング:特定のDEFIプラットフォームでは、トークンをステーキングすることで報酬を得ることができます。これにより、長期的にトークンを保有しながら、追加の収益を得ることが可能です。

 

なお、私は取引履歴のアップロードなどが面倒なのでDIFIでの運用は行っておりません!

※仮想通貨取引で利益が出た際は確定申告を忘れないようにしましょう!

【仮想通貨】確定申告が必要かどうかを解説! おすすめはGtax

 

 

ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の初期ロックアップ

ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)は、仮想通貨の代表的な存在です。

ビットコインは最初の10年間で採掘されるブロックの報酬が徐々に減少する半減期を迎え、供給が制限されました。これにより、長期的な価格上昇が見られました。

【投資家必見】ビットコインBTC半減期を理解しよう!過去の価格推移とは

 

イーサリアムは、EIP-1559と呼ばれるアップグレードにより、取引手数料がバーン(焼却)されることになりました。

これによって取引が活発な際にはデフレトークンとしての性質を持つようになりました。

この仕組みは価格の安定と上昇に寄与しています。

 

 

まとめ~トークンアンロックの将来展望と投資戦略

前提として仮想通貨市場は、今後も成長を続けると予測されています。(2024年執筆時点)

2030年には、ビットコインの価格が100万ドルに達するとの予測もあります。

これは、ビットコインの供給が限られていることと、需要の増加によるものです。その他の仮想通貨も、供給と需要のバランスが取れれば、価格の上昇が見込まれます。

ただし私はアルトコインは焼き畑農業と捉えているため、

基本的にはビットコインとアルトコインの中でもビットコインに迫る時価総額を持つイーサリアムを投資の中心に据えています。

 

仮想通貨市場の成長に伴い、新しいアルトコインも次々に誕生するでしょう。

ただし、やみくもに暗号資産を売買するのではなく、「インフレ率とユーザー獲得のバランス」に考慮することが必要ではないでしょうか。

新しいプロジェクトは、初期段階でのインフレ率が高く、供給量が急増することがあります。

しかし、ユーザー獲得に成功すれば、需要が供給を上回り、価格が安定する可能性があります。例えば、ビットコイン、イーサリアム、ソラナなどは初期のインフレ率が高かったものの、ユーザーが増加することで価格が上昇しました。

トークンアンロックによる供給の増加が一時的な価格下落を引き起こすことはありますが、プロジェクトが成長し続ける限り、長期的な価格上昇の可能性もあります。

これらを踏まえて、慎重に投資判断を行うことが重要です。

 

トークンアンロックは、仮想通貨市場における重要なイベントであり、投資家にとって大きな影響を及ぼします。ロックアップされたトークンが市場に解放されることで、一時的な供給の増加が起こり、価格の変動が生じることがあります。

事前情報の収集:コインマーケットキャップやTokenUnlocks Dashboardなどのツールを活用して、トークンアンロックのスケジュールを確認することもよいでしょう。

トークンアンロックの影響を正確に把握し、市場動向を注視することで、効果的な投資戦略を構築することができます。

 

というのは一般的な正論ですが…

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最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!

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