ナスダック上場企業「株式会社Robot Consulting」横山会長が語るのは、2026年春までに10億円分のイーサリアムを保有するという戦略。
なぜビットコインではなくイーサリアムなのか。AIとブロックチェーンを掛け合わせた新時代の挑戦、その思想と狙いを深く掘り下げます。
本記事は、YouTube・投資の美学で公開されたインタビュー動画を文字起こし・編集した内容です。

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Robot Consultingの企業概要
インタビュアー(Q)
まずは簡単に、御社の概要と事業内容を教えていただけますか。
横山会長
弊社は2020年に設立し、2025年7月にナスダックへの上場を果たしました。
主なサービスは2つです。1つは「請求ロボ」という決済サービスのアプリケーション。もう1つは「労務ロボ」という勤怠・給与計算や助成金申請ができるサービス。
この2つを売上の基盤としています。
AI領域では「ロボット弁護士」というサービスを開発しています。
※2025年10月ローンチ予定
これはOpenAIのChatGPTのように何でもできる万能型ではなく、法律分野に特化したAIです。法律相談を24時間受け付けることができるのが特徴です。
インタビュアー(Q)
少し「ロボット弁護士」について気になったのですが、ChatGPTでもある程度法律相談に答えてくれると思います。
その上で、AIと御社の「ロボット弁護士」との大きな違いは何でしょうか?
横山会長
大きな違いは2点あります。
まず、ChatGPTは弁護士とのマッチングまではしてくれませんが、ロボット弁護士はAIがそこまで対応してくれるという点です。
さらに、ChatGPTの回答はどうしても法律用語が中心になります。
しかし実際の弁護士は、専門用語ばかりではなく、相談者に分かりやすい形で応じますよね。
ロボット弁護士はその点を重視していて、本当に弁護士に相談しているかのような会話形式でやり取りができます。
加えて、必要に応じて本物の弁護士に24時間つなぐことも可能です。
実務に即したより実用的なサービスであることが、GPTとの大きな違いだと考えています。
なぜイーサリアム事務戦略を行うのか
インタビュアー(Q)
そのような実業を行っているRobot Consultingさんが、なぜイーサリアムの財務戦略を発表することに至ったのでしょうか?
横山会長
逆にお聞きしたいのですが、今、OpenAIやMicrosoft Geminiなどの生成AIが出てきていますよね。
その問題点ってどこだと思いますか?
インタビュアー(Q)
今の問題点としては、回答として集めた私たちの情報が悪用されるかもしれないという懸念や、自分の情報が使われることに対する不安があると思います。
横山会長
そうですね。今のAI分野で先陣を切っている会社って、アメリカ型が多いです。
結局ほぼGAFAですよね。
GAFAが大きくなりすぎた結果、起きているのはプライバシーやセキュリティの問題、いわゆるインターネットフィルターの問題です。
AIの領域でも同じようなことが起きています。AIの学習プロセスがブラックボックス化しているため、個人情報の扱いがどうなっているのか、どこまで抜かれているのかが分からない。
プライバシーの問題など、構造的に同じ課題が出てきています。
答え自体は正しいかもしれませんが、プロセスが分からないことは問題だと思います。
ここをブロックチェーンに繋ぐことで、学習プロセスの透明性や情報のソースコードを第3者が確認できるようになります。
これが、唯一解決しなければならない課題だと考えています。
インタビュアー(Q)
補足させていただくと、ブロックチェーンは中央集権型ではなく、分散型の仕組みです。
つまり、権力者やGAFAだけが情報を管理するブラックボックス型ではなく、イーサリアムのような分散型基盤を使うことで、より透明性の高い管理が可能になる、ということですね。
横山会長
はい、まさにその通りです。こうすることで、オープンソースのもとで、より健全なAIを安全に利用することができるというわけです。
ビットコイントレジャリー・BTC財務戦略の終わり
インタビュアー(Q)
今お話を伺って思ったのですが、ビットコイン財務戦略の企業とは全く考え方が違いますね。
ビットコイン財務戦略の企業は基本的にビットコインを資産として捉えています。
そして、ビットコインを財務戦略として発表することで、株価を上げたり、ビットコインの価値が法定通貨に対して上がることを狙っているわけです。
ただ、横山さんのお話を聞くと、事業との関係が大きいということですか?
横山会長
はい、弊社の場合はそうです。
僕たちは「ビットマイン」という、世界で最もイーサリアムを企業として保有している会社のやり方を参考にしようと思っています。
ビットコイン財務戦略で有名なのは、マイクロストラテジーのマイケル・セイラーさんですね。
ああいう形になった理由は単純で、ビットコインは現在、世界で時価総額5位以内です。
普通に事業をして、世界5位まで到達できる企業はほとんどありません。
※2025年9月時点
上位の事業を見ていくと、Apple(携帯)、NVIDIA(半導体)、Microsoftなどがあります。
裏を返せば、単純に事業をするよりも、ビットコインを買い続けた方が利益が大きくなるという構造です。
論理的には、「事業をするよりもビットコインを買った方が株価も上がる」という理屈ですね。
加えて、ビットコインには発行上限があるため、金地金のように価値が上がり続ける。
あの戦略は非常に理にかなった考え方だと思います。

インタビュアー(Q)
横山さんとしては、マイケル・セイラーさんのような「ビットコインを買う→株を発行→株価が上がる」というスキームがうまくいっていた時期も肯定していますか?
横山会長
はい、評価しています。
インタビュアー(Q)
ただ、横山さんはビットコイン財務戦略を選ばなかったのですね。
横山会長
はい、その通りです。
ビットコインを買うだけの時代よりも、次にビットコインを購入した企業が資金調達を行い、どの事業につなげていくかを米国でも注視している会社が増えてきています。
ですので、単純に株価を上げるためだけにビットコインを買う会社には、市場が反応しなくなっていると僕は見ています。
インタビュアー(Q)
私は、いわゆるビットコイントレジャリー企業バブルは、すでに崩壊したと思っています。
横山会長
今後も崩壊する可能性は高いと思います。
その理由は、基本的にビットコインは有価証券として扱われていないからです
(2025年9月時点)。
ETF(上場投資信託)として承認されれば有価証券扱いになりますが、日本はまだ金融商品取引法の対象外です(2025年9月時点)。
そのため、分離課税にはなりません。
ただ、その分離課税の裁定取引(アービトラージ)の部分で、メタプラネットが時流に乗ったのだと思います。
仮に2026年あたりに分離課税が適用されると、ビットコインを単純に保有している企業にとっては、税率20%の影響も出てくる。
そうなると、「普通にそのままビットコインを買った方が良くないですか?」という話になってくると思います。
イーサリアムと事業のシナジーについて
インタビュアー(Q)
イーサリアムトレジャリーを本格的に行う企業は、日本ではおそらくRobot Consultingさんが初めてですよね。
横山会長
はい、その通りです。
僕たちがなぜイーサリアムを採用したかというと、まずステーキング報酬が得られる点です。
そのステーキング収益を、会社の事業収益として保有できるというメリットがあります。
今の利回りでいうと、年間3〜4%程度です。
もちろんイーサリアムはボラティリティが高いので、下落リスクもありますが、長期保有であれば上がったり下がったりするのは当然のことだと考えています。
理論的には、レイヤー1のシステムアプリケーションの多くは、イーサリアム基盤で構築されています。
2025年はRWA(リアルワールドアセット)やステーブルコインが注目されていますが、イーサリアム基盤が市場の中心であることは間違いありません。
そのため、市場規模が自然に拡大していくことは誰でも予測でき、イーサリアムの価格も上がる可能性が高いと考えています。
インタビュアー(Q)
質問です。イーサリアムの価格が上がる可能性についてですが、イーサリアムは発行上限がありません。
以前、EIP-1559 が適用され、手数料がバーン(焼却)される仕組みになったため、デフレ気味になった時期もありました。
ただ、ビットコインのように2,100万枚の供給上限はありません。
もし、イーサリアム以外のレイヤー1、例えばソラナやアバランチ、スイなどが躍進し、イーサリアムのシェアが落ちた場合、価格上昇が止まる可能性もあると思うのですが、そこはどうお考えですか?
横山会長
ビットコインが金なら、イーサリアムは銀だと思っています。
銀としての価値は、貿易や商品などさまざまな形で循環しており、確実に価値が下がるとは考えていません。
インタビュアー(Q)
なるほど。つまり、多少シェアに変動があったとしても、イーサリアムとしての価値は存在し、実需もあるため需要はあり続けると考えているわけですね。
横山会長
はい、まさに金銀銅の考え方です。
インタビュアー(Q)
だから「銀」のイーサリアムを購入することにした、と。
横山会長
そうです。
インタビュアー(Q)
実際、Robot Consultingの事業とイーサリアムを事業でつなげていくイメージをされているんですよね?
横山会長
はい。現在、ロボット弁護士とイーサリアムのブロックチェーンを使った構想を考えています。
AIとイーサリアムは非常に相性が良いと思っています。
ブロックチェーンの強みは、自動プロセスで人の目を介さずに契約を実行できることです。
アルゴリズムとして契約を遂行し、更新やアップデートも自動で行えます。
弁護士業務は通常、人の目で確認しながら進めますが、ここにAIエージェントを組み合わせ、さらにブロックチェーンを介入させることで、契約書の執行を自動化できるサービスが可能です。
しかも、ブロックチェーンはオープンソースで担保されるため、安全で信頼できるAIシステムを提供できるわけです。
インタビュアー(Q)
私はこのブロックチェーン界隈を2018年くらいから調べていますが、ブロックチェーンは実用化がなかなか進んでいないと言われ続けています。
どれだけスマートコントラクトが優れていると言っても、弁護士業界や不動産業界などの実務にはまだ浸透していません。
ただ、横山さんのお話が実際に実現できるのであれば、実業にとってもプラスになるのかなと思います。
横山会長
間違いないですね。
実際、ビットコインで含み益を持っていたとしても、売却して家を買ったり、車を買ったりした人はあまりいません。
暗号資産で支払える社会的インフラがまだ整っていないからです。
現状は、単に売買が可能になっただけの段階です。
しかし、この社会的インフラが整ってくると、AIのアプリケーションにブロックチェーンを組み合わせたサービスが当たり前になります。
そうなると、ブロックチェーンとAIがつながり、人間が介さなくても一つの経済圏がどんどん形成され、遂行されていく世界が実現できると考えています。
インタビュアー(Q)
最後に、Robot Consultingの事業+イーサリアム戦略についてお聞きします。
元bitFlyerの関さんを招聘されていますが、それを踏まえて今後のイーサリアム戦略はどう進めていくのでしょうか?
2025/9/8(月) Robot Consulting に、bitFlyer Holdings 元代表取締役 関正明氏がイーサリアム ストラテジー財務アドバイザーとして就任
横山会長
関さんの知名度と実績が大きいです。
まずbitFlyerは日本でNo.1の認知度を誇る取引所で、彼は元代表取締役です。
IPOを考えた際、金融庁との調整も経験しており、コンプライアンス周りの判断が非常に難しい部分もあります。
その経験があるので、トレジャリー戦略を進めるうえでも冷静な判断ができる。
これが私たちの強みになり、採用に至りました。
後半の記事に続きます。
動画はこちらです。
📍公式情報
株式会社RobotConsulting 公式HP https://robotconsulting.net/
IRサイト https://ir.robotconsulting.net
株式会社RobotConsulting 公式X https://x.com/RobotConsulting
横山英俊代表取締役 『アメリカから日本を変える』 公式X https://x.com/lnuMLj2Rm846588
公式X https://x.com/RobotConsulting
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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