なぜ ビットコインは“性金説”を浮き彫りにしたのか サトシナカモトが消えた理由

ビットコイン関連株にて、反省することがありました。

X(旧Twitter)でもお伝えしましたが、私は人生最大の損切という大敗を経験し、自責と後悔の渦の中で精神的に不安定な日々を過ごしています。

それでも——絶望の中で、少しずつ見えてきたものがあります。
今日はそれを、読者のみなさんに正直にお伝えしたいと思います。

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性善説・性悪説・そして“性金説”

漫画『キングダム』に登場する秦の始皇帝・政は、「法」によって人を律しようとしました。

そして、その法治思想を“プログラム”という形で超えようとしたのが、サトシ・ナカモトではないかと私は思うのです。

私自身、これまで何度も人を信じ、何度も裏切られてきました。
金髪の美女に、夢を追う歌手に、そしてビジネスの言葉に。
騙されてもなお信じてしまうのは、孟子の唱えた“性善説”を信じていたからかもしれません。

けれど最近、荀子の“性悪説”を見つめ直す時期なのだと感じています。
そして気づいたのです。

——投資の世界は、善でも悪でもない。

そこにあるのは「性金説」。
つまり、すべてのプレイヤーが自らの資産を最大化しようとする性(さが)です。

周囲の存在は、そのための駒であり、
誰もが自分のリターンを追い求めている。
そこに“倫理”の優先順位はない——
それが相場という世界の真実なのかもしれません。

そして、私自身もまだその欲望に呑み込まれている矛盾した存在です。
金と欲望にまみれ、大敗を喫しました。

それでもなお、私は「性金説」を否定したい。
信じたいのです——人間の中に、まだ“善”があると。

サトシ・ナカモトは、なぜ消えたのか

ビットコインの創設者・サトシ・ナカモトは、ホワイトペーパーとプログラムだけを残し、姿を消しました。
名誉も地位も、彼には必要なかった。

なぜ、彼は消えたのか。

おそらく、彼は気づいていたのだと思います。
——ビットコインという“理想”をめぐって、人は再び新たな支配と欲望の渦にのみこまれていくことを。

先日の私のポストでも触れた「金稼ぎのマウント合戦」。
それは、もはや人間の本能がむき出しになる世界でした。

サトシはその渦の中に、自分という不完全な人間が存在してはいけないと悟ったのかもしれません。
だからこそ、理念とコードだけを残し、「人間」を消した。

——そうすることでしか、真に“中立なシステム”は成り立たないと知っていたのでしょう。

今もビットコインを取り巻く世界には、アルトコイン、関連株、ハッキングなど、欲望が渦巻いています。
金の匂いを嗅ぎつける無数の思惑がひしめき合い、そこには善悪を超えた人間のサガがあります。

それでも、ビットコインのプログラムは揺るがない。
「誰のためでもない、公平なルール」だけが、今も静かに動き続けています。

病気であることの自覚

これはまた別の動画でもお話しする予定ですが、私は「個別株式依存症」でした。
資産の大半を一銘柄に注ぎ込み、「これしかない」と信じ込んでいました。

周囲にどう見られても構わない——そう思っていたほど、すべてを賭けていたのです。
限界まで疲れ切った会社員生活を手放した私にとって、それは唯一の希望でした。

しかし、人生最大の大敗を喫したことで、ようやく夢から覚めました。

まるでセルバンテスの『ドン・キホーテ』のように、理想を追い続けて現実に打ちのめされた感覚です。

今でも、投資のことを考えるだけで手が震え、胸がざわつきます。
見たくないのに、わずかに残った含み損の銘柄が頭から離れない。

——これはもう「心の病」だと認めざるを得ません。

学生時代の私は、お調子者でした。
パーティーでは司会も歌もこなすほど人前が好きだった。
そんな私が、個別株のチャートを前に震える。
そのギャップに、自分でも驚いています。

依存症からの脱却へ

私はまだ完全には立ち直れていません。
それでも、少しずつ「株式依存症」から抜け出そうとしています。

最近、新しい挑戦として「関西ジャーニー」という地理・歴史のロケ番組を始めました。
これは、心からやりたいと思えることです。

撮影をしていると、不思議と心が落ち着き、まるで“投資を知らなかった頃の自分”に戻れる感覚があります。

もし、今この記事を読んでいる方の中に「投資に疲れた」と感じている人がいたら——
少しだけ、趣味や友人との時間を大切にしてみてください。

数字ではなく、“人の温度”を感じる時間を。
その中に、きっと再生のきっかけがあると思います。

なお、インフレに立ち向かうためにも投資そのものはやめません。
ただし、個別株式への依存を徹底的に減らすつもりです。

これからは、「人の意志が入りづらい資産」を中心にしていこうと思います。

  • インデックス(無数の企業のバスケット)

  • 金地金(ゴールド)

  • そして、ビットコイン現物

この3つを軸に、静かに再出発します。

これからの「投資の美学」

私のYouTubeチャンネル「投資の美学」は、しばらく投稿ペースが少し落ちます。
理由は、私自身のメンタル不調によるものです。

ただし、これまで一生懸命に作成してきたストック動画(約30本)は順次公開していきます。
おそらくそれが、「関連株式の詳細」を語る最後のシリーズになるでしょう。

なぜなら——2025年後半の動きを見て、私自身が“関連株式”に対して思うところが出てきたからです。

The Times 03/Jan/2009
Chancellor on brink of second bailout for banks
(2009年1月3日付タイムズ紙:「財務大臣、2度目の銀行救済の瀬戸際」)

この新聞の一節が、ビットコインの創世ブロックに刻まれています。
中央銀行の「量的緩和⇔引き締め」、アルトコインの「ロックアップ⇔バーン」、企業の「MSワラント⇔自社株買い」。
どれも、人の意思で動く仕組みです。

だからこそ、今後の動画では「現物ビットコイン」「金地金」「メンタルヘルス」など、より哲学的で人間的なテーマを扱っていく予定です。

自分を見つめ直しながら、視聴者のみなさんに本当に届けたいことを形にしていきます。

最後まで読んでくださり、心から感謝いたします。
——喪失の中にも、再生はある。
これが、今の私の「投資の美学」です。

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投資の美学 編集部投資の美学編集長 
[職業]カイタク株式会社 代表取締役 兼 投資の美学編集長  [略歴]2016年 国土交通省入省、株式投資開始  2018年 仮想通貨投資開始  2021年 暗号資産交換業者に転職  2023年 令和の虎CHANNEL出演  2024年 投資総利益1000万円を突破  [取得資格抜粋] 宅地建物取引主任者(合格)、日商簿記3級、FP技能士3級